マルさんのセンター古文対策

 コラムで「『センター古文は易しい』なんて、とんでもない都市伝説だ!そんなものを信じたら受験生が大火傷を負う」と書きましたが、今回はセンター古文にどう対処したらいいのかを書こうと思います。

センター古文攻略法 その1

まずはなんといっても単語力! 単語力を付けよう!

 前述したようにセンター古文はド長文です。このド長文に対処するためには、長文の読解に慣れるというよりは、まずは《単語力を付けること》です。当たり前のようですが、これはマルさんの予備校講師としての苦い経験に裏付けられているのです。実はかつてのマルさんはあんまり、「古文単語を覚えろ!」とは言わないタイプだったのです。なぜかというと古文単語は①最頻出単語が約100語、②頻出単語が約100語と言われているので計200語を覚えれば取り敢えずは事足りるということになります。だから書店に置かれている単語帳でも単語の数が200語前後のものが多いのです。マルさんもそれで事足りる、あとは講習や過去問で出てきた単語を上乗せしていけばよいと思っていたのです。

 ところが、5~6年前にある事情から自分で単語テストを作らなければならなくなり、ある単語帳をベースにして約400語の単語テストを作ったのです。そのために古文単語を改めて学習し直したのです。そうしたらなんと、俄然センター古文が読みやすくなっていたのです。

 愕然としました。「結局、単語力だったんだ!センター古文攻略法などと銘打って生徒にセンター対策を披露する以前に、単語をキチンと覚えさせておけば、センターの長文も読み易くなってしまうんだ!」ショックでした。「生徒に『単語をしっかりと勉強しろ』というだけでかなりのことは解決されてしまうんだ。攻略法云々はそのあとでも十分間に合うんだ」それからは、生徒に「単語をしっかりと身に付けるように」と事あるごとに強調するようにしています。センター古文に限らず、まずは何をさておき単語力だということです。(文法力はマルプリをやれば万全になります)

 では、以下に単語力を付けた上でセンター古文を攻略するには何が必要かについて述べたいと思います。

センター古文攻略法 その2

 単語力を付けたとして、その次にド長文のセンター古文にどう対応したらよいのでしょうか。

センター古文は絶対に逐語訳するな!

センター古文を攻略する上で、肝に銘じてほしいのは「センター古文は時間との戦いだ!」ということです。あのド長文を20分で解かなければならないのです。となると、センター古文に関しては「精読や逐語訳は自殺行為だ!」ということです。「ええっ?」と驚いた人もいるかも知れませんが、ウソだと思うなら試しに2014年のセンター古文の本試験の『源氏物語』をやってみてください。多分、冒頭2行を正確に訳せる受験生はほとんどいないでしょう。この2行を訳すことにこだわった人はいたずらに時間を浪費してしまい、全文に目を通せなくなってしまったはずです。それだともう問題は解けません。この年、センター古文で0点という高校生は全国でかなりの数にのぼったに違いありません。センター古文は学校の古文のように全文を訳そうとした瞬間に撃沈は必至なのです。

 では、センター古文はどういう読み方をしたらよいのでしょうか?

本文を必ず複数回読んで話の骨格をつかめ!

 センター古文は、細部の訳にはこだわらずに、全体としてどういう話なのかという話の骨格を把握することが大切です。そのためには必ず、本文を複数回読むことです。できれば3読して欲しいのですが、なにせ長文ですから3読するとかなり時間を取られてしまう年度もあります。3読は無理でも2読は必ずしましょう。なぜなら1読目にはわからなかったことが2読目にサァッーと分かってくることが多いからです。3読するとさらにパァッーと視界が開けるように話が見えることが多いのですが、時間を考えると2読で解くに移らなければなりません。2読でセンター古文の本文の骨格をつかむには前回述べた単語力が必須となります。では、2読して本文の骨格をつかんだら、どうセンターの問題を処理するのか、それを次回に述べることとしましょう。

センター古文攻略法 その3(完結篇)

 前回はセンター古文を攻略するためには「細部にはこだわらずに本文を複数回読んで話の骨格をつかめ!」とお伝えしました。では、今回はそこから「解く」に移りましょう。

問1は自分の知っている単語の意味に飛びつくな!

 問1は単語・語句の選択問題ですが、ここで肝に銘じなければいけないのは「自分の知っている単語の意味に飛びつくな!」と言うことです。つまり、問1の選択肢にはその単語の持っている複数の意味が出ています。たとえば「あながちに」なら①強引に②無理やり③むやみにの複数の意味が選択肢としてあるのです。ここで、本文の文脈ではどの意味で使われているかを吟味してから選択肢を選ばなければならないのに、自分の知っている③むやみにに飛びついてしまうということを初級者はやりがちなのです。特に普段、一つの意味しか載っていない単語集や、強烈なゴロで覚える単語集を使っている受験生は、文脈を無視して自分の覚えている意味に飛びつついてしまいます。それではダメなのです。単語の意味を複数覚え、その複数の意味から本文の文脈に適合する意味を選ぶこと、これが問1での鉄則です。

問2の文法問題で時間を取られたらアウト!

 問2は文法問題です。「に」「なり」「ぬ」「る」などの識別問題が多く、敬語の敬意の方向がたまに出ます。20分という短い制限時間の中でこの問2でグズグズと時間を取られたらもうアウト!です。けれど、選択肢が複雑で選びにくいこともしばしばあるのです。ということはこの問2をサッサと片付けるためにはかなりの文法力が必要ということです。だからセンター古文は易しくないといっているのです。識別問題をかなり鍛えておかないと迅速には解けません。敬意の方向は考え方はわかっていても文章中の主体と客体を捉える力が要求されます。古文文法が大好きなマルさんから見て、センター古文の文法問題は決して甘くないのです。普段からきちんと文法力を養わなければいけません。現役生、だいじょうぶかな?

問3以下は「傍線部と選択肢の鉄則を駆使せよ!」

 問3以下は心情や行動や和歌の説明や本文の要旨に関する選択肢問題です。このときに活躍するのが「傍線部分析」と「選択肢の鉄則」です。センター古文の選択肢は主観的によいものを選ぼうとしてはダメ!なのです。下に述べる「傍線部分析」「選択肢の鉄則」を駆使して正解を導きましょう。

〔1〕傍線部分析

 まず、各設問の傍線部をいくつかのパートに区切りましょう。品詞分解ではないので細かく区切る必要はありません。主語や読点のあるところで区切って3パートくらいに分けておきましょう。その上で傍線部の前後3~5行にしっかりと目を通しましょう。細かい訳を取る必要はなく、何が書いてあるかを把握しておくのです。これによって選択肢の消去が可能になるのです。

〔2〕選択肢の鉄則

〔1〕で傍線部を区切ったら、今度は選択肢も区切りましょう。これも傍線部同様に主語や読点のある箇所に/を入れて大体3~4パートくらいに区切ればよいでしょう。そうしたらここで選択肢の鉄則を使って選択肢を消去していきましょう。

 選択肢の鉄則 

 ①○×?を付けろ! 

区切った選択肢の各パートに○×?を付けていきましょう。一つでも×のついた選択肢は即消しです。迷ったパートには?を付けておきましょう。?は○よりは弱いけど×よりは強いので役に立つのです。

 ②ウソは消せ!

明らかにウソとわかる選択肢はサッサと消しましょう。

 ③書いてナイヨは消せ!

どんなにもっともらしく見えても本文に書いていないパートには×を付けて選択肢を消しましょう。この時に役に立つのが〔1〕傍線部の前後3~5行に目を通すことなのです。ここに書いていないことを含む選択肢はどんなに魅力的でも消し!です。

 ④2択で迷ったら本文と照らせ!

②と③によって選択肢を二つまで絞り込んで迷ったら、どちらか良いほうを選ぼうとしてはダメです。良い方を選ぶのではなくダメな方を消すのです。なぜなら良い方を選ぼうとすると自分の主観が入ってしまって足をすくわれるからです。そのためには必ず本文に戻りましょう。本文と照合した上で、間違っている方、書いてナイヨを含む方をを消すのです。これが最後の詰めです。これをやれば問3以降の選択肢問題の正解率が100%になるのです。

これを20分でやり切れるかどうかがセンター古文で勝利するかどうかのカギなのです。

最後は徹底的な過去問演習!

 以上でセンター古文のやり方がわかったら、あとは徹底的に過去問での演習です。上のやり方で本試験3年分をやると要領がつかめます。5年分やるとだいぶ慣れてきてミスも少なくなって高得点が取れるようになれるでしょう。10年分やれば、一つ落としか満点という高いレベルで力が安定します。ここまで来たら「いざ、本番!」となっても自信をもって臨めるでしょう。

 マルプリ購入者の方にはプリントにまとめた「マルさんのセンター古文攻略法」「過去問のやり方・過去問ノートの作り方」をもれなく差し上げています。

 以上で、お分かりとは思いますが「センター古文は決して甘くない」のです。徹底して訓練して臨みましょう。特に国立志望の人は腹をくくってセンター対策に力を注いでください。

 皆さんがセンター古文で勝利されんことを切に願って筆を置きます。

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